私は、少年が過度に緊張しないか心配していました。初めてのセックスへの焦りから気持ちの高ぶりが空回りし、場合によっては充分に勃起することが出来ないのではと思ったのです。実際、そのような体験を耳にすることもありました。
性行為への欲望が強ければ強い程、若さと未熟さによる焦りが自分に対する失望となって、萎縮してしまうかも知れません。何よりも、由香里の夫である私の前で初めてのセックスするのですから、無理もありません。
「この前のことを思い出してごらん… カラオケボックスの中での出来事だよ…」
私は祐希に小声で話しかけました。
「由香里の前でオナニーしたよね… 由香里とセックスしたいって想いながらオナニーして射精しちゃったよね…」
彼は不意な私の問いかけに慌てました。数日前に味わった眩い快楽の記憶と、私に促されるままに自慰をしてしまった恥ずかしい記憶が、一瞬の間に何度も交錯したのでしょう。
「由香里にとっても祐希くんはもう他人じゃないんだ… 誰にも言えない秘密を分け合う特別な存在なんだよ」
少年は、私が話す言葉の意味を理解しようと心の中で繰り返します。彼はあの日、密室の中で由香里と舌を絡め、下腹部から反り立つ勃起を晒し、欲望に突き動かされるままに茎を握る手を動かしたのです。
重ねたティッシュの中に祐希が放った白い精の溜まりを、由香里は慈しむように見つめました。大人に達する前の未熟な体の中で、熱く激しい欲望が行き場を求めている証を、妻は生暖かな液から感じ取ったのでしょう。
彼にとっての由香里は、その想いを受け入れてくれる初めての女性なのです。
祐希は小さく頷き、固く閉じた唇の奥で生唾を飲み込みました。性の欲望に苛まれ、人の妻と結ばれる瞬間を待ちわびる彼の姿は、切なくも初々しいものでした。私の見込み通り、彼は由香里が初めて経験する童貞とのセックスにふさわしい少年なのです。
「実は由香里も少し緊張しているみたいなんだ… 祐希くんのような10代の子とは初めてだから」
私は傍らにいる妻の腰に手を添え、自分の元に抱き寄せました。少年に語りかけた私の言葉は、妻に対するものでもあったのです。
「由香里の言う通りにすれば大丈夫だよ… 祐希くんの気持ちは、ちゃんと伝わっているんだから」
それは今まで他人に体を委ねる立場だった妻にとっても、戸惑いを感じながらも心を魅かれる未知の体験なのです。きっと今夜、少年が大人への境界を越える瞬間を、由香里は体の奥深くで感じ取るのでしょう。
「祐希くん… シャワーでも浴びてきたら?… 気持ちが少し落ち着くと思うよ」
少年は顔を上げ、はにかむような表情を浮かべました。
彼は私達から見えないように浴室の脇で服を脱ぎ、ドアを開けて中に入りました。
浴室と寝室を隔てる大きなガラス板にかかるブラインドは天井まで上がっていましたが、動揺している彼はそれに気付きませんでした。その前にある半透明のカーテンを閉じてシャワーを浴びる姿を隠そうとしましたが、薄暗い寝室からは灯りに照らされた浴室が透けて見えるのです。
彼は、初めての性体験に対する不安を振り払うように、シャワーから降り注ぐ湯を体に浴びました。必死に自分自身を落ち着かせようと焦っているのでしょう。
由香里は、ガラスの向こうにいる彼の昂りを、自分自身の緊張に重ね合わせているのかも知れません。私に悟られないよう、小さく息を飲み込みました。
祐希が体にボディソープを塗り広げ、天井を見上げながら大きく深呼吸をする姿が、半透明のカーテン越しに映りました。
彼が体を横に向けた時、下腹部から茎が棒のように突き出し、斜め上に反り返っているのが分かりました。
ガラスで仕切られた私達の方を振り返り、自分の姿を見られてないか気にしている仕草でしたが、明るく照らされたバスルームからは、光がマジックミラーのようにガラスに反射して、暗い寝室は見えません。
彼は、私達からも自分の姿が見えていないと思い込んだのでしょうか。暫くしてから壁にもたれかかり、泡の付いた手を股間に伸ばし、張り詰めた茎を握り締めたのです。
私はベッドの上で由香里を抱き寄せ、意図せず自慰を始めた少年の姿を彼女に見せました。彼は顔を上げ、何かを想いながら手を動かし続けます。
まもなく由香里の体で願いを遂げられると分かっていながら… いえ、分かっているからこそ高ぶる欲望を抑えきれず、張り詰めた茎に手を伸ばしてしまったのでしょう。
彼は、間近に迫った初めての経験の前に不本意な射精をしないよう、束の間の快楽を断ち切って手の動きを止めました。しかし、茎を握る手は彼の意思に逆らって、再び動き始めたのです。
由香里は、自分の姿を夢想しながら自慰を止められない少年を、どんなで想いで見つめているのでしょう。膝に置いた妻の手を取り、指を絡めるように重ね合わせました。
彼女の内側で膨らみ続ける艶めかしい感情が、手のひらの火照りとなって私に伝わってきます。指先は落ち着きの無い小さな動きを繰り返し、時折、唇の僅かな隙間から小さく不規則な息遣いが漏れ始めています。
「由香里… 祐希くんの姿を憐れんであげて… ベッドに来たら、優しく彼に寄り添ってあげて」
私は妻を抱き寄せ、耳元で呟きながら唇を重ね合わせました。一瞬、彼女の口元が身構えるように固まります。密かに見つめる少年の露わな行為が、由香里の奥に残る躊躇いを弄ぶのでしょうか。私はそれを解きほぐすように舌先で妻の唇の隙間をなぞり、少しずつ奥へと忍ばせました。
温かな粘液に潤う互いの舌が縺れ合い、やがて訪れる淫らなひと時への想いをつのらせます。柔らかな妻の口内は、カーテン越しに透けて見える少年の茎を間も無く受け入れるのです。そして、亀頭の割れ目から溢れ出る若い欲望を慈しみ、込み上げる吐精の願いを弄ぶのでしょう。
由香里は高ぶる想いを断ち切るように唇を離すと、息遣いに掻き消されそうな弱々しい声で私を促します。
「彼、きっとこのままだと我慢し切れなくて… それだと可哀想だから…」
私は頷いて立ち上がると、浴室のドアの前に立ち、祐希に声をかけました。
「そろそろ、こっちにおいでよ。あまり長い時間、シャワーを浴び続けるのも体に良くないし」
寝室から彼の姿が見えいることを悟られないよう、私は言葉を選んで声をかけました。
「あ… はい、もうすぐ終わります」
一呼吸の間を置いて、平静を取り繕う返事がありました。無理もありません。私自身、喉を締め付けるような熱い高揚を押し隠しているのですから。
高校生の頃、年上の女性に対して想いと欲望を高鳴らせていた私自身が、このドアの向こうにいるように思えました。
あの頃の私が叶えられなかった儚い願いを、私の代わりに遂げるんだ…
だから私に感謝しなきゃ…
君が自分の力で由香里と結ばれるわけじゃないんだからね…
彼は私にとって都合のいい存在なのでしょう。10代の頃、年上の女性との性行為に憧れ続け、叶わぬ願いに身を焦がした自分を映し出す鏡のようなもの 彼に由香里を与えることは、あの頃の自分に対する身勝手な救済と慈悲だったのかも知れません。
>> 体験告白や官能小説をもっと見る(FC2 Ranking)>> アダルトブログをもっと見る