愛する妻に向けられる若い欲望を支配する悦びが、私に例えようのない昂りを与えてくれます。
未だ女性を知らない強張りから湧き出る性の欲望が、彼の横にいる由香里へと向けられているのです。
艶かしい秘奥を想いながら垂れる雫が、めくれ上がった皮から剥き出しになる先端を濡れ光らせます。
自慰での快楽しか知らない無垢の茎…
性の交わりを夢想し、濃厚な虚しい精を幾度も迸らせたであろう亀頭…
岩崎などと比べれば、決して逞しさや雄々しさを纏ったものではありません。薄い恥毛や、茎を包む皮膚の鮮やかな色が、彼がまだ未熟な少年であることの証です。
私と比べても、男性としての誇りを傷付けられるものではありませんでした。ですが、それは必ずしも女性に対して与え得る悦びと一致するものではない筈です。
むしろ、若い男性が大人なる瞬間を、熱い飛沫の迸りとともに体の奥で感じる悦びを由香里に与えられるのは彼だけ… 決して私や岩崎ではないのです。
来週の夜、この張り裂けそうな勃起が由香里の体を貫くんだ…
愛液に潤う妻の膣に包まれ、初めて味わう恍惚の射精に打ち震えるんだ…
「由香里… 祐希くんを見てあげて… このままじゃ彼が可哀想だよ」
妻も彼と同じように、私の「偽善」から逃げ場を奪われていました。顔をゆっくりと祐希の方に向けると、その目線の先を彼の股間に下ろしたのです。
戸惑う由香里に見つめられながら、彼は性行為の代償としての羞恥に耐えていました。
少年が小刻みに息を吸い込む度に下腹が動き、突き出た肉茎が上下に揺れます。
私の理不尽な指図に追い詰められ、それでも激しく張り詰める若く熱い茎は、妻によって導かれる快楽の果てを想いながら先走りを漏らし続けていたのです。
妻は唇を固く閉じ、出かかった吐息を呑み込みました。自分と結ばれる若い強張りの猛々しさを目にし、彼女はどんな光景を思い浮かべたのでしょうか。
「祐希くんは今までずっとオナニーだけで我慢してたんだよね。どんな女性を思い浮かべながらしてたのか教えてくれないか…」
彼は縺れる息をなだめるように間を置いてから、私の問いかけに答えました。
「学校で好きだった先生がいて… その先生のことを想いながら… あとは家の近くの奥さんを…」
「あとは? … 例えば昨日は誰でオナニーしたのかな?」
彼は繰り返される私からの問いかけに、身悶えの表情を浮かべたまま、恥辱の告白をしたのです。
「ごめんなさい… ゆ… 由香里さんです… 川島さんから貰った由香里さんの写真を見ながら… だ…だって我慢出来なくて…」
必死に言い訳をする祐希の姿に、妻は一瞬、恥じらいの笑みを浮かべました。僅かな間でしたが、どのように取り繕うべきか迷い続けていた彼女の表情が和らいだのです。
自分の知らない間に自慰の対象とされていることへの嫌悪はありませんでした。むしろ、捌け口の無い性の欲望に苛まれ、自らを慰める他に術のない少年を慈しむものにすら思えたのです。
「私も年上の女性を想いながらオナニーしてたよ… 祐希くんと同じ年の頃は我慢なんて出来なかった」
あの頃、私が幾度も思い描いた人の妻は、彼にとっては隣にいる由香里なのです。
やっぱり同じなんだ… 私も… 祐希も…
由香里の傍らで痴態を晒す彼は、私の身勝手な自虐の生贄なのかも知れません。
「祐希くん、由香里にキスして構わないよ… 恋人だと思いながら優しく、ゆっくりとだよ…」
宥めるような声で、私は彼を促しました。それは先程まで心の中にあった、意のままに彼を支配する欲望からではありません。
私に従い、下半身を露わにした彼が急に哀れに思えたのです。
彼は一瞬、驚きの表情を浮かべて由香里を見つめます。
縋るような願いを妻に託す想いは私も同じです。
まだ心の整理が出来ていない由香里が、私の勝手な願いを受け入れてくれるだろうか…
夫から命じられるままに、見ず知らずの少年と舌を絡め合う自分を拒みはしないか…
由香里は無言のまま目を閉じ、隣の祐希に寄り添うように体を預けました。
それは夫によって痴態を晒すあどけない少年への罪滅ぼしだったのかも知れません。
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