束の間の沈黙を遮るように、岩崎は黙り込む少年に話しかけます。
「祐希くん、今日はバイト、忙しかった? まだ何も食べてないんだったら何でも注文していいから」
「ありがとうございます。じゃあ… カフェラテとケーキ頼んでもいいですか…」
彼は暫くしてから出されたラテのストローに口を付け、私に目を合わせないように顔を伏せたまま少しずつ飲み込みます。店に入ってきた時の明るく快活な素振りは消え入り、今、自分自身がこの場にいることの意味に、心が押し潰されているかのようです。
「夫婦にはいろんな関係があることをこの前、話したよね」
岩崎の言葉に彼は無言で頷きます。
「実は私も川島さんが見ている前で、奥さんとセックスしたんだ」
少年は驚いた顔で私と岩崎を見ると、口にする言葉に詰まりながら黙って頷きます。
「祐希くん、年上の女性に興味ある?」
緊張で固くなる彼を解きほぐすように、私は笑みを浮かべながら語りかけるように声をかけました。
「はい… あります… ものすごく」
「今まで好きになった女性も、みな年上なのかな? どんな人を好きになったのかな?」
「はい… 高校1年の時の先生とか… 今も好きです」
「何才くらいの人が好きなの?」
「10才以上年上の人が理想です… 30代の人が…」
「じゃあ、私と一緒だ。私も高校生の頃、そうだったから」
彼はその時になって、やっと私の顔を正面から見たのです。
少し安心したような祐希の表情が、彼に対する私の興味を呼び起こします。
「まだ、セックスの経験が無いんだよね… 祐希くんの年頃だと、性の欲望が一番強い年代だから、抑えるのが大変だよね」
「はい… そうです…」
祐希は頷く私を見ながら、はにかんだ笑みを少し浮かべると、またストローに口を近づけて顔を伏せたのです。
彼の純真な素振りが、私の心を落ち着かせます。
溢れる性の欲望と理性との板挟みになりながら、戸惑いと焦燥に苛まれる彼の姿を垣間見た気がしたのです。
彼に由香里を与えてみたい…
無垢の彼が妻の体に身悶え、精の迸りを漏らす姿に、あの頃の自分を重ね合わせたい…
少年の刹那にまみれた願望は、私の中に広がる禁忌の妄想を遂げるための手段なのです。
与える代わりに与えてもらう… その時の私には、罪悪という後ろめたさが企みを押し止める余地などなかったのです。
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